本当に久しぶりの通信になります。教師を辞めて5ヶ月が過ぎました。「どお?」と聞かれれば「なんとか生きています。」というところでしょうか。「地域に必要にものを将来に残していくために 2」は時期を見て出したいと思います。山ほど書きたいことがありましたが、環境が変わりなかなか通信のためにコンピューターを立ち上げることができませんでした。教師を辞めてからの出来事。夏休み中に勉強したこと。岡山国体を見に行って学んだこと。機会を見てお伝えできればと思います。今回のテーマは、これまでもお伝えしているジュニアの現状についてです。まず、市内の3年生のミニサッカー大会や5年生大会に足を運ぶ時間がとれました。「このままでは駄目だ。地域の子ども達のために何とかしなければ。」というのが率直な感想でしょうか。日本全国多くの指導者にも読んでいただいていますので、船橋の現状をお伝えしますと、各チームの指導者はお父さんコーチがほとんどです。私が見に行くことのできた3年生大会は、予選・準決勝・決勝全てと言って良いほど心を痛める内容です。まず、「コーチは勝つことしか考えていない・勝てば官軍」。本当に心が痛みます。勝つためには、システマチックに「君は守備。君は攻撃。」「守備は簡単にボールを前に蹴る」「小さなコートですからゴール前に運ぶ回数が多ければ相手のミスもあり得点の可能性が上がる」「前に多少器用な選手を置いておいてその選手の能力で点を取る」「勝てばコーチも大喜び、個々の課題を把握していない」ジュニア年代で身につけておくべき事の中に技術と判断があると感じています。技術は、両足をスムーズに駆使できること。身体を上手く使えること(言葉では上手く伝えられないし、見てもらわないと分かってもらうのは難しい)。判断は、相手の逆をとれることそして多くの選択肢を持っていることが必要です。身につけておくべき事の中の羅列した2つのことを体得するためには、普段のトレーニングが大切です。練習試合・大会・練習試合と、試合の連続では絶対に身につけることができません。トレーニングがとても大切なのです。「それらをテーマにトレーニングされていない」と全てのチームを見てすぐに感じてしまうのです。結果が出ているチームがこれを読んでも、価値観と指導するポイントがずれているので決して分かることはないことを承知で書いています。今、ちょちょっとボールを上手に速く扱える選手がいます。ちょちょっとやれる選手は、小学3年生の年代は自分のペースのフェイントで相手をかわすことができるものです。でも上に行ったら全くと言って良いほど通用しないのです。自分の子供のコーチをしているお父さんコーチがそのような情報を知るはずもなく、「本当に悲しい」。最も危険なのは、「自分のチームは他のチームと違ってまともな指導をしているチーム」だと考えているお父さんコーチが最近増えてきていること。前述したように、指導するポイントが全くずれていることに気がつかない。(気がつくはずもない)今多少結果が出ているチームの子ども達が、中学年代になった時に全く持って対応できていない現状を知るはずもなく、それらのチームから中学生になって私たちのチームに預かった選手が苦労しているのを見ていて歯がゆくて仕方がないのです。お父さんコーチのみなさん。勝つことで浮かれていたり、自分たちのチームが強いと思ったりしていると数年後に自分の息子はサッカーを続けることのできない息子になっていますよ。これは、いままで何度も通信を通して警告してきていることです。準決勝・決勝まで残ったチームのほとんどの選手はジュニアユース年代でサッカーを楽しめず、ユース年代が終わるまでサッカーを続けていない。それが例外のない現実なのです。千葉県の現状として、3年生大会から11人制の大会が行われています。練習試合も早い年代から11人制で試合を経験させているチームが多いものです。早い年代からシステマチックに「君は右のハーフ」「君はディフェンス」と役割を限定して教え込んでいけば、そこそこ大人のミニチュア版のサッカーはできるようになります。そこには、選手個々のイメージや発想は乏しい。全日本の県予選上位の試合を見てもガッカリさせられるものです。9月12・13日に岡山県で行われた国体準決勝・決勝を見学してきました。千葉県が少年の部(高校生)全国制覇。はたして、全国制覇した選手たちはこの先、上や世界で通用していくのだろうか。3位に甘んじた滋賀県の選手の個々の技術と発想の豊富さは観客を魅了しました。東京都の選手たちをプレーでチンチン(子供扱い)にした滋賀の選手たちは、将来どんな選手たちになるんだろうか。ほとんどの選手が野洲高校であり、今後行われる選手権滋賀県予選を含めてそれらの選手は、ジュニア・ジュニアユース年代でどこでどのように育ってきた選手なのか、今後滋賀県に足を運び勉強することになります。 (渡辺)