セレクションの時期がもうすぐ終わる。今年も多くの選手たちが足を運んでくれた。県外からは山梨・埼玉・茨城・東京と本当に広域からの挑戦に感謝したい。多くの選手たちがJのチーム・結果を残している町クラブの順に受けているのが現実だが、本当に自分の目で見ているのか心配に思う。中2の新人戦を見ても、この選手の技術と発想は本当に面白いという選手は少ない。以前の通信でもお伝えしたがサブのメンバーは短い時間しか試合に出場していない。U-13や新人戦に参加しているスタッフから連絡が入る。選手たちには全くボールを持たせないチームがある。「渡辺コーチ。あれじゃ上手くならないと思います。」逆に2部に所属しているチームについての報告が入る。「渡辺コーチ。カナリーニョの村田さんのコーチングは勉強になります。」内容を聞いてなるほどと思う。私共のチームも5ヶ月前にチームの方針を変えた。クラブ設立7年目途中の出来事だ。ジュニアからジュニアユースまで一貫して意思統一を図った。県トレなどジュニアユース年代に携わって11年。中1の県トレを主に見てきたが、あの時その年代で活躍していた選手たちはいったいどこに行ってしまったのだろうか。片手を少しこえるくらいの選手がプロになったが……。名前や結果で選びチームを良く見ないで入った選手たちのレギュラー以外には数ヶ月後、壁が待っていることが多い。レギュラーで試合に多く出ている選手や保護者はその先の壁に気がつかない。毎年人が代わり、目先の試合に自分の子供が出ていて勝ち負けに一喜一憂しているからだ。明日からU-13の県大会決勝トーナメントがはじまる。勝ち負けに一喜一憂している場合じゃない。クラブを選択してお金を払ってサッカーをやっている根本に気がついていない保護者が多い。勝ちか負けで試合を見てしまうと、ジュニア年代の遺産にちょっと身体が大きくなりスピードがついただけで何も変わっていないことに気がつく人は少ない。ヴィヴァイオジュニアユースの保護者には、一瞬一瞬を楽しんで欲しい。上手くいかないことミスがあって当然だが、ジュニア年代の自分の子供と10ヶ月ジュニアユースでトレーニングを積んだ姿の変化を楽しんで欲しい。それができるようになったら、ヴィヴァイオジュニアの保護者のようにサッカー観戦が楽しくなるはずだ。ベンチのスタッフも自分達の携わっている選手の成長を楽しんでいる。10ヶ月もトレーニングを積んでいるのだから、その変化が一目瞭然でなければならない。ヴィヴァイオプリマーリオU-13もブロックの決勝リーグで敗退したが1人1人の技術の向上と判断の良さに見ていて楽しむことができた。敗退した試合でもフィジカル的な課題が時間をかけて克服できるようになったら全く問題ないと感じた試合だった。普段のトレーニングでもモチベーションは高い。私も162㎝と小さな身体だった。今プリマーリオに登録した選手の気持ちは理解しているつもりだ。今決して速くないし身体も大きくない。でも技術や発想の成長は見ていて本当に面白い。「慌てることはない先を見て成長していこう。」と話をしている。9番や10番の選手が多少上手なチームがほとんどだ。これまでのU-13の試合は、全ての試合で登録者全員をピッチに立たせている。決勝トーナメントもできるだけ多くの選手を起用するつもりだ。この9月からピッチに立っているDFの技術まで全ての選手のパフォーマンスを見逃せないような選手を育てたいと思って携わるようになった。交代して入ってきた選手の技術・発想も楽しんで欲しい。サッカーだから、たまたま勝ったりたまたま負けたりすることもある。公式戦のため残念ながら明日に見に行くことはできないが、「なるほどヴィヴァイオはこんなサッカーを目指しているんだと感じてもらい、自分の子供が上手くなっているなぁー。」と楽しんで欲しい。目先の勝敗に一喜一憂している他のチームが小さく見えてくるかもしれない。どのチームの選手たちも、芝生の上で良いパフォーマンスが発揮できるよう期待している。 (渡辺)